【得意なこと】を【適職・天職にする】までの話②

仕事を覚える




指導員の方から、一通り動作を教えて頂いたあとは、一人で部屋を仕上げていきます。
これはホテルの形によっても変わってきますが、シティホテル、ビジネスホテルは一人作業が多いと思います。


仕事を早く覚えたい人は、教えて頂いた基礎の動きをひたすら繰り返すことが必要です。
動き方を失敗してしまった…!と思っても大丈夫。最終的に部屋が綺麗でお客様に出せる部屋であればいいのです。(指導員の方は、仕事を覚えるまで定期的に巡回し、指導をしてくれます)



そして、自分でその事に気づいたということは、次に気を付けようと考えるはずですので、それはもう覚えてしまったということ。たとえ、また同じことを繰り返してしまったとしても、また気付くはずですし、向上心さえしっかり持っているのであれば何も問題ありません。





ひとり立ち。新人とベテランの差



あたくしは主任から言われていた通り、すぐ主任の手から離れ、一人で作業するようになりました。
最初は3部屋担当していたのも、5部屋になり、8部屋になり、他のスタッフと同じ数をこなすようになりました。


あたくしは、やっとみんなと同じ所に立てたという喜びで、仕事が楽しくなりはじめました。仕事に余裕ができはじめたという時期ですね。
やっと周りに意識を向けることができるようになり、気付いたことがあります。


「同じ部屋数をこなしているのに、なぜ、他のスタッフは早く仕上がるのか」


あたくしは時間いっぱい使って仕上げるのに、他の
スタッフは30分も早く仕上げたりするのです。しかも、ベテランになればなるほど、涼しい顔で仕上げる。こっちは汗だくなのに、なぜ?


これは、お客様の使用度によっても違うのですが、それを考慮しても明らかに違うのです。


何かが、決定的に違うのです。何だと思いますか?


それは、移動距離です。
みんな動作は同じなのだけど、移動距離が圧倒的に違います。


新人のあたくしは、ちょっとした移動距離…そうですね、例えばベッドを張る時のベッド周りの移動だったり、寝室と浴室間の移動が多いところを、ベテランは一発で済ませる。これが最終的に、圧倒的な時間差を生むことになります。


原因は一つ。新人の頃は、失敗しないようにあちこちに視点が移ろいで、移動が多くなることです。
寝室を作業している時に、あー、お風呂に髪の毛落ちてないかチェックしてなかった、チェックしなくちゃ。とか、ベッド張れたけど反対側の足元がシワになってる。移動してシワを伸ばさないと。と移動した先で今度はテーブルが目に入り、手垢がついていのに気づいてしまった。等、気になる事が多すぎるのです。


その差を埋めるためには、ずばり経験です。
初見で部屋の状態を把握、分析し、作業をしながら、どう動いたら部屋を早く仕上げることができるかというイメージングをすることが大切になるので、ベテランになればなるほど作業時間を短縮できるということなのです。


だから、もし、客室清掃をしていて、私は作業が遅いんだ。と悩んでいる人がいるのであれば、そう決めつけることはありません。経験の差なのです。(あたくしは6ヶ月程、その差に悔しい思いをしましたが笑)


これに気付いたのは、周りをよく観察したからです。自分の仕事をこなしながらなので、容易ではありませんが、まず観察。それから、ベテランに直接質問することです。どうしてそんなに早く、キレイに仕上がるの?と伺えば、嫌がるベテランはいませんでした。キレイに見える仕上げ方を喜んで教えてくれます。教えてもらったら、感謝を忘れずに。


他のお仕事でも言えるのではないでしょうか。
行き詰まった時に自分を卑下するのではなく、まず一旦立ち止まり、周りをよく観察して、経験者に直接聞く。すると、観察して得た自分の感覚と、教えて貰った別の角度からの視点を併せ持つことができ、自分の財産になります。目の前に立ちはだかる大きな壁に、自らの手で、これまた大きなヒビを入れることが出来るのです。成長の瞬間ですね。


話が長くなってしまいました。
今日はここまでにしましょう。
また今度。




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